ナンパ男がしつこい件について




「休憩するなら、俺らのところ来なよ」



「今日女子いないんだよねえ。華が欲しくてさあ」



「…じゃ、あたしみんなのところ戻ります」




それを予想していたような顔。




「今日は学校サボリ?」



「ただの休業日です」



携帯に視線を戻す。




…ゲームオーバーになってしまった。



あーあ。




「それにしても君可愛いね」



「わかるわかる!足細いし、髪きれいだし、目大きいし」



普通の女子高生ならそれで揺らぐの?



と、思いながらゲームを再開した。




「名前は?」


「山田花子です」



適当にふざけてみた。



「君俺たち舐めてる?」



「はい」



にっこり笑ってみせた。



「お前、ふざけんなよ?」







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