ナンパ男がしつこい件について
「もうこういうのめんどくさいし、さっさと連れていけよ」
「そうだな」
ギャハハ、と気持ち悪い笑い方をする。
うーん。みんなのところ本当に戻ろう。
「こいつ普通にかわいいしさいいいじゃん?遊ぶのにはぴったりだろ」
無視して歩いていこうとすると、
進行方向を塞ぐように車を殴る不良。
「逃げんなよ?」
「…んー、」
ヤバイ、バカだからこれ以上の逃げ道が考えられない。
…………どうしよう。
冷や汗を感じた時、車の窓が開いた。
「俺の彼女をナンパしていいのは俺だけなんだけどさ」
眠そうな顔でこっちを見てる。
ハンドルに足を組ながらかけて、サングラスをはずした。