ナンパ男がしつこい件について
「はいよー」
紙皿の上に肉を貰って、割り箸を渡す。
「うまいわ」
今までにない笑顔を見せながら食べていく。
少年かこいつ。
「唯花の彼氏さん今大学生ですか?」
「ううん、会社員」
「えっ大人ー!」
「かっこいいー」
…さっきの奇声あげてる集団はどこへ行ったんだろう。
苦笑いをするしかなかった。
「唯花どこで出会ったの?」
「ナンパだよナンパ」
「ずるいー!あの駅全然人いないじゃん」
「うん…まあでも、初めて会ったときはちょっと人通り多かったよ」
まあ偶然じゃなくて、椋太郎はあたしを探してたんだけど。
「なんか色々あって付き合うことになったんだよ」
「いいな、年上の彼氏」