ナンパ男がしつこい件について
「椋太郎」
「まだ寝てなかったの?」
「うん」
さっきよりも眠気はなくなってる。
「あとどれくらいで着く?」
「40分くらいかな」
カーナビに目をやって言った。
「そっか」
「おう」
「…受かると思う?」
専門学校。
「専門学校って落ちることそんなないよ。大丈夫」
「あたしの目指してるとこ、めっちゃ入るの難しい」
あたしはどうしても先生があの憧れのファッションデザイナーがいるところに行きたくて
すごく厳しい学校を目指した。
「そっか…」