ナンパ男がしつこい件について
「なんで?バレーにすればよかったじゃん」
「うちの学校バレー強いから、練習見てやめた」
毎年全国に行く常連チームに入る気はなかった。
どんどんページをめくっていく。
体育大会や文化祭、どのページもむかつくくらいの笑顔で
椋太郎が固まったのは次のページだった。
「誰?これ」
指をさすのはあたしとツーショットでうつってる笑顔の男子。
「あー…もう連絡先も知らない元カレ」
笑顔をひきつらせた。
三年生のはじめから卒業まで付き合っていた。
「ずいぶんとまたかっこいい」
「面食いだったからね」
困った笑顔で椋太郎を見ると
椋太郎は、少し眉をひそめてつまらなさそうな顔をしてる。
「え?」
てっきり笑顔かと思っていた椋太郎を見て驚いた。