ナンパ男がしつこい件について
勉強してないな…
赤点取ったらやだな。
そう思いながらも、少しずつなれてきた椋太郎とのキスに応える。
それに気づいたのか気づいてないのかはわからないけど、
さっきよりも甘くてゆっくりなキスになった。
「かわい」
合間に聞こえたけど、反応する余裕はなかった。
だんだん時間がたつにつれて、椋太郎はあたしを支えてる腕の力を強くした。
手がゆっくりと移動して、首もとを指でくるくるする。
椋太郎の目は普段よりも色っぽく見える。
すると、こっちを見ながら首もとに顔を埋めた。
舐められたような感触がする。
「ちょっ…椋太郎…」
「名前。」
「…え?」
その慣れない感触に椋太郎の肩を必死で掴んだ。
「名前。もう一回呼んで?」
「椋、太郎…?」
「うん、なんか唯花に呼んでもらえると嬉しいわ」