ナンパ男がしつこい件について




「…………」



静止するあたし。



「食べたくないの? 」



「ま、周りの人を考え…」




「誰もいないじゃん、店員以外」




「店員がいるだろバカ!」



チッと舌打ちをして飲み込んだ。




「じゃあもうあげない」



「いらないっつーの!」



パフェの最後の一口を飲み込んだ。




「つまんないよ唯花ちゃん」




つまんなくていいよ、椋太郎野郎。



ふん、と横を向く。




窓の外を見た。




「…………あれ?」




「ん?どうしたの?」




「あ、雨降ってる」




「………まじ?」



無言で頷いた。



「どうする?ここで雨宿りしていく?」



にわか雨ならそれでいいけど、







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