ナンパ男がしつこい件について





「にしても三年通っててよくもまあナンパされたもんだね」




「うるさいー」





むっとする。




「だって今日はさすがにいないでしょ?」





なんて言われて頷く。




駅の方を見てもいない。




「よかった」




「何が」



「なんかひっかかってたから…」



ん?




そっと振りむいてみる。




『何が』の声が朝とテジャヴしたから。



そこには案の定、いた。



どこぞのナンパ男が。



「どこから来たの…」




「駅の中に入ってただけだったんですけど」





「………帰るよ、唯花」





「ちょ、ストーカーとかじゃないから!まじで!」




必死に誤解を解きたがるナンパ男くん。






< 30 / 468 >

この作品をシェア

pagetop