ナンパ男がしつこい件について





「腹減ってきた…」



「椋太郎の分も作ろっか?」



と聞いてみると嬉しそうに頷いた。




少し笑って同じのを二個作る。



「いただきまーす」




テレビをつけると、ほぼお昼時な雰囲気を醸し出している。





あらかじめ温めたチーズがどんどん出てくる。





「あつっ…はふ」




ベーコンを吸うように口のなかに入れる。



「うまい」



これ、絶品なんだよね~




食べ終えて皿を洗うと、




「あたし勉強する」



「じゃあ俺は唯花の部屋の探索だな」




…いや、おかしいだろ。



『じゃあ』って。



まるで当たり前のように…



まあでも他に見つかって不味いもの…



あたしはピタッと足を止めた。



携帯小説…やばい。



キュンキュン系な携帯小説見つかったらやばい、絶対。



唾を飲む。






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