ナンパ男がしつこい件について




後ろから椋太郎の腕が伸ばされる。




おなかをぎゅっと抱き締めると、


「素直にならないと…もう1個増やすよ?キスマーク」




その耳元でささやく声に顔は真っ赤になった。




「やだ…」




「何が?」



「き、キスマーク…」



恥ずかしいし隠すの大変そうだし…





「じゃあ素直に好きって言ったら?」




首もとを舐めて噛むの繰り返し。



「くすぐったいの苦手なんだってば…」




「じゃあ携帯小説なんて落とし穴作るな。」




そんな無茶な、という返答はできなかった。




「かわいい」



こっちを見て囁いてきた。




耳が赤くなってしまう。



「キスマーク絶対しないで」



震え声気味で言うと「わかったよ」という声が聞こえた。








< 350 / 468 >

この作品をシェア

pagetop