ナンパ男がしつこい件について
「俺最近歯止めきいてねえな」
そんな事を呟いた。
「今まで『怖い』って言って拒んだ彼女いた?」
椋太郎は顔をしかめる。
「関係ないでしょ、今」
関係は大有りだけどな…
「唯花こそそんなにも彼氏欲しかったんだ」
小説に目を向ける。
「ちがっこれは…!」
「これは?」
「今はもう読んでないしさ」
さっきから言い訳になってないあたしに突っ込んでいく椋太郎。
「今はいいよ別に。俺もただ言いがかりみたいなもんだったから」
そう言うと頭を撫でてくれる。
「あ、そうだお土産!」