ナンパ男がしつこい件について
北海道の食べ物ってめっちゃ美味しいんだよなあ…
「甘い」
唇についてしまったクリームを指でとろうとすると、
その手を掴まえてクリームを舐めた。
「バカ…!?」
「こっちのがおいしい」
何言ってるんだ変態くん。
「勉強よりも楽しいでしょ?」
「…そりゃあそうだけど」
ぶすっとしてしまう。
「俺唯花といる時めっちゃ楽しいし」
「あたしも楽しくない訳じゃない」
ふーん、とか返してくる椋太郎は
全部を見透かしているようで。
「楽しいのね、嬉しいわ俺」
「そんなこと言ってない」
後を向いた瞬間、
「唯花ー!お土産ー!」
お母さんが大胆にも入ってきた。