ナンパ男がしつこい件について
「確かに俺がサプライズするとすげえ喜ぶよな」
「でしょ?そういうことだよ」
椋太郎がケーキを見つめる。
「6ヶ月か、短かったなあー」
「いっつもなんかあったもんね」
そして写真を見つめた。
「これ、8月の時のやつ?」
「うん、二人で撮った写真のなかで一番よかった」
へー、と呟いて大切そうにしまった。
「ケーキ食べさせて」
嬉しそうに口を開ける。
こういうの好きだね、本当。
「はい、あーん」
素直にケーキを口に運んだ。
口を閉じる椋太郎。
「うめ」