ナンパ男がしつこい件について
「失礼します」
扉を閉める。
終わったーーーー!!!
心の中でだけ、ガッツポーズをして教室に戻る。
鞄を持って教室を出た。
「ふうーーー」
思わずため息が出た。
先生たちは『このままなら大丈夫』
と言ってくれた。
安心が体の中に染み渡る。
試験は夏。
専門は本当にはやい。
切っていた携帯を起動する。
華和にメールしよう、と思うと一件の着信アリの文字。
「…?」
タップしてみると、
「げ」
そこには『お母さん』とあった。
急いで外に出て電話をかけた。
プルルルル…
三回くらい流れると、お母さんは電話に出た。
『唯花ぁ~~~~!酔っぱらって動けなくなっちゃった~~~~』
まったく、またかよ。
「………今どこ」