ナンパ男がしつこい件について
「…今日は妙に重いな」
制服帰ったら洗おう。
匂いがつくなんて笑えない。
お金に埋もれてる大人の街では注目を浴びるらしく、
「やだーーだらしなーい」
なんて聞こえる。
だらしない母ですいませんね。
そう思った時、肩を誰かに叩かれた。
「?」
振り向くと、
「なんでここにいるの?」
……
それは、
こっちの
台詞だ…
「しょうだっけ?りょうすけだっけ?よく名前覚えてないけど、いちいちあたしのいる場所にいるのはストーカーでもしてるの?」
「ストーカーはしてない、今までしたのはナンパだけ」
「あっそ。じゃ」
適当に流して歩いていく。
「そうじゃなくて、俺も手伝おうか?」
…なぜそうなる。
「いや、いい」
「なんで」
「そうやって助けて貰ってまた『借り』とか言われて変なとこでその『借り』を返すことになるのはやだ」
「借りどうこうの前にこの街でそんな目立つこと女二人しかいないのにしてたら危ない」