ナンパ男がしつこい件について




先生たちもお祝いしてくれた。



あのサボりな藪塚が…みたいな顔をする人もいたけど。




合格してよかった。




「合格したら巧に会うんだっけ?」




「そんなんだよねぇ…」



嫌だなあ…



「何年ぶり?」




「6年」



華和がわーお、みたいな声を出した。



「顔も相当変わってるだろうしねえ…?」




「嫌だなあ」



「…なんでわざわざ会おうと思ったの?」




華和は気を使ったように恐る恐る聞いてきた。




「椋太郎に会って、ホストも大変なんだなあって気付いて。巧の家飛び出してそれっきりだし…やっぱ話しとかないとって思った」




「唯花、変わったね」




あたしが変わった?




「高2まで、ただの適当人間だったじゃん、正直色々心配だった。」




「…そっか」




確かに、一年前のあたしは勝手に傷ついて



勝手に泣いていた気がする。





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