ナンパ男がしつこい件について




しばらくすると寝るお母さん。



「帰って」



「ありがとうもなし?」




「…ありがとうございました」





なぜだろう、なんでこんなに悔しいんだろう。




お礼を言っただけなのに。




「家帰らなくてもいいの?」



「別にここも家だし」




ふーん、と返すナンパ男。





「送っていこうか?」



「だからもう今日はここで風呂はいって寝るから」




つまらなさそうな顔をする。




「…教えようか?」




「何を」




「俺が藪塚唯花を、




ナンパした理由」







< 43 / 468 >

この作品をシェア

pagetop