ナンパ男がしつこい件について




「ねえ」



その言葉に、あたしは足を止めた。



そして、目を見開いた。



この声、



この場所…




足が震えながらも、進もうとする。



決して、声の方は見ない。




そうすると、手を掴まれた。




冷たい。





あたしの知ってる……………冷たさだ。




そっと、前を向く。




「あ、やっぱかわいい」




それは、全部覚えのあるセリフ。





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