ナンパ男がしつこい件について




よかった…



あのとき。別れられないって思って。



「…ていうか電話出てよ」




「俺だって色々あったんだよ、許して?」




許すに決まってる。





「本当に、帰ってきたんだよね?」



「うん」



「もうどっか行かないよね?」




「当たり前でしょ?」




椋太郎はあたしを見ると笑顔になる。



それに釣られて、顔は綻んだ。



「ねえ…椋太郎…」




「ん?」




「大好き」




椋太郎は「俺も」と言った。







< 466 / 468 >

この作品をシェア

pagetop