ナンパ男がしつこい件について
学校につく。
「おはよー唯花ー」
「おはよ」と返す。
挨拶してきたのはホスト好きの友達。
「ちょっと待って」
腕を引っ張る。
「ど、どうしたの」
なぜか不思議そうにこっちを向く。
「元ホストの……『椋』って知ってる?」
「椋!!?!」
頭がキンキンするくらいに叫ぶ。
「椋、ほんとイケメン!ホストって目ちっちやいの多いけどさ、あの人だけは目が大きくて、かわいらしいけどかっこよくてさ」
喋らせたら止まらない。
そりゃそうか。
「だから女の子はすごいお金持ってきてたけど、あんまり使わせないらしくて店でも4番目くらいまでしか行ったことないんだよね」
「そっかぁ…」
「ていうかなんで椋知ってるの!?」
なんてすごい勢いで言ってくる。
「たまたま…たまたまだから」
笑ってごまかして「またね」と言って逃げた。