ナンパ男がしつこい件について
結局捨てなかった名刺を取り出して
「090の…!」
急いで打ち込んでいく。
「あ、間違えた!」
こんなんだったら登録しとけばよかった…
「よし、できた!」
プルルルル…
二回くらい鳴ると、
『珍しい』
なんて声が聞こえる。
ああ、奴はしっかり電話番号登録してるのね
なんて思ってる暇はない…!
「今どこいる?!」
『家だけど…』
「お茶でもなんでも一緒に行くから、歌舞伎町の一丁目のどっかで走り回ってるから!助けて!!」
携帯を強く握りしめながら言う。
ブチッ
え?
切れた…?
「待てこらあああ!!」
「ああもうホストはしつこいの多すぎいいい」