甘い悪魔。
虚ろな目であたしを見る和穂。
そんな目がすぐに見開いた。
「…おま、何で…ここ、に…」
「何でって、あんたが心配で来たに決まってんでしょ!」
とにかく早く寝かせようと、和穂の腕を担いで何とか持ち上げる。
でも和穂はそれを振り払う。
はぁ?何してんの!?
そんな顔を和穂に向けると、和穂は壁にもたれた。
「…かえ、れ…1人で、何とかできる…か、ら」
そう言いながら壁をつたって崩れ落ちた。
この言葉で、あたしの怒りの我慢は限界に達した。