甘い悪魔。
「…コーヒー…」
急に背後から声がした。
気配もなくあたしに近付いた和穂を驚いて見る。
いつの間に!?
影薄っ!
あたしが驚いてるのに動じず、和穂はあたしを見下ろしている。
「…コーヒー淹れろ」
それだけ言うと、和穂は作りたてのサンドイッチを一つ持って戻っていった。
あのあたし、あなたのメイドじゃないんですが?
和穂の俺様には呆れる。
呆れすぎてついお湯を淹れてしまった。
でもこいつがいるとこの家が丁度よく感じる。
この一軒家にあたし1人じゃ大きすぎるから。
和穂がいるから…
って何考えてんの!あたし!