書くの神
それが結びつけるもの
かれこれ一時間、鏡の前でのファッションチェック。
恋人に会う時ですら、こんなに悩まないのに。
そして私は開き直る。
もうこれ以上、考えるのがメンドーになるのだ。これは長所かもしれない。
結局、いつも着ているお気に入りの格好で出掛けることにした。これが1番、私らしいし、第一、着飾る必要なんてない。
ただ少し、緊張するけれど。
待ち合わせ場所に着くと、吹き出した。
だって。
[携帯小説同好会]なんて、私、携帯小説書いてます‼って公言してるのと同じ。
ま、いっか。
書いてるんだもん。
胸、張っていこう。
ゆっくり戸を引くとそこには…。
「は、初めまして」
「あ、5人目のアイドルが来た‼」
そう言うあなたは、ズバッとエッセイが気持ちいい作家さん。
その向こうには、本格的ファンタジーを書く作家さん。
詩的なBLで人気の作家さんも。
ネット上だけで繋がっていた私たちは、書くことで、こうして結ばれることとなった。