［B L］だからスキって言ったのに

「…でも、加藤先輩好きだったんだろ？


あれだけ、え、Hしてたわけだし…」






おい、そこでどもるな俺。






「あ、あぁ～あれは、

夏音がちょっとでもオレのこと意識したり、


嫉妬してくれればなぁー…なんて、思ってたり。」






「ホントにそんだけで、加藤先輩とヤったのか!!?」






「…うん、ゴメン。」







はぁ…






「で、加藤先輩はおまえのことあきらめてくれんのかよ。」








「え、夏音嫉妬した!?」







「違うし！」





すると、天野は極端にしゅん、とした。







「あっ、いや…少し、すこーしだけだけど…




いや、だった。」






天野はそれを聞くなり、また元気な笑顔に戻る。






「で、どうなんだ。」






「んー、加藤先輩には愛想尽かされてるし…




それに、さ…」








耳元でささやかれたその言葉に、嬉しくて頬がゆるんだ。









“誰と付き合おうが、オレの勝手だろ？”






「あ、そういえば何で加藤センパイお前に飽きたんだろうな。」






顔もいいし、俺様風だから…






「あー、オレ加藤センパイとヤってないから。」







「はぁ!?」






「いや、ヤってないっつーか…



加藤センパイに挿れてねぇから。」





「そりゃ…ウン、飽きられるわ。」





「うるっせ!!



オレは夏音以外とシたくなかったんだよ!!」






「はいはい、うれしーよ。」





「ホントか!!?」





「ホントホント。」






「嘘くせぇー!!」





そんな元気な会話をしながら、俺達は一夜を過ごしたのだった。