[B L]だからスキって言ったのに
「天野は?」
「オレ?中3の冬以来かな。」
そっか、その時に同窓会に行ったのか。
「…悪いな、同窓会行けなくて。」
「いーよいーよ、なんか都合あったんだろ?」
…べつに
「そんなもんなかったんだ。
ただ、天野に会うのが…怖くて。」
「…ごめんな。そんなにトラウマになるほどだとは思わなかったんだ。」
「いや、いい。昔のことだし。」
「…夏音。」
チュッ
俺の唇に触れるだけのキスが落とされた。
「あまっ…」
「これからは、ずーっと一緒にいてやるから!」
天野は、笑って言った。
それだけで、俺の不安は吹き飛ぶんだ。
「あぁ。」
それだけ言って、俺もほほえんで見せた。