[B L]だからスキって言ったのに
スパンッ
スパンッ
スパンッ
スパンッ
少し、腕が落ちているな。
まぁ、練習しなければこんなものか。
しばらくやっていなかったため、ギャラリーはいなかった。
(こんなに静かに、落ち着いてできるのは、いつぶりだろう。)
俺は、幸せだった。
グラッ
「…ッ!!───────…と。」
なんだろう、自分の重心が定まらない。
この、浮遊したような感覚。
俺、朝から変だ。
「───…よう。朝から熱心だな。」
ボーッと突っ立ってると、いつもギャラリーがいるところに、天野が不敵に笑ってこっちを見ていた。