[B L]だからスキって言ったのに
「あ、まの…?」
「おー、そうだけど。」
「なんの、ようだ…。」
「オマエこそ、なに顔赤くしてんだよ。」
は?
なに言ってんだコイツ。
「…着替える。」
オレはそういって、その場で上半身だけ裸になった。
「夏音、オレを誘ってんのか?」
は、だから、なんのはなし。
「夏音はオレのことが好きなんだろ?」
いつの話だよ。
てか、覚えてんじゃん。
あれ、なんか、頭ふわふわする。
「夏音はオレに無理矢理キスするほどオレのこと好きだもんなぁ?」
ヒヤリ
いつの間にか、天野に追いつめられた俺は、壁が背に当たっていた。
冷たくて、気持ちいい。
天野の方が身長が高いため、自然と見下ろされる形になる。
「最近だって、加藤センパイに嫉妬してたんだろ…?」
ちょっと、待てって。
なんのはなしだ。
「なんとか、言えよ…ッ!!」
ドン
天野が、俺の背後の壁を拳で叩き、ぐいっと顔を近づけた。
なんで、こんなことすんだ?
「あま─────────…ッン」
なんで。
なんで俺は、天野にキスされてんだ?