キミがすき【気まぐれ更新】
あー…
雲になりてー…
いつかは消えるけど、自由そうだから雲になりたい。
今度生まれ変わったら、絶対人間にはなりたくない。俺みたいな人間は、絶対変なヤツに振り回される運命だから。
頭の中に二人の顔が浮かぶ。
はぁ…
雲になりてー!!
バタンッ!!
「海斗っ!!」
「!?」
ベットから、起きないまま首をドアの方へ向ける。
いったい、何なわけ!?
「ったく、いい若者がいつまでも寝てんじゃねーよ!!」
「…空花……」
なんで居るの、この家に…しかも俺の部屋に。
「起きてんじゃん。」
「起きてるよ。」
ため息を吐きながらも身体を起こし、煙草に火を点ける。
「アタシもー。」
コイツはアホだな。未成年の弟が煙草を吸うのを止めもせず、自分も煙草に手を伸ばすとは。
───って!!
「辞めろボケ。」
空花が加えた煙草をもぎ取る。
そしてもちろん、空花からの鋭い睨みが飛んでくる。
「てめ、何すんだよ?」