キミがすき【気まぐれ更新】
「もしもーし?」
《あ、麗奈?早いね。》
「ちょうど携帯触ってたから。」
《ふーん…。それより、今日会えないかな?》
「お昼からだったら別に。」
《やった!!じゃあ三時に駅前に来てねっ》
「分かった、三時ね。じゃ、またねー。」
梨伽からの呼び出しは、別に珍しいことではない。小さな頃からこんな感じ。
午後に急遽予定が入ったので、どこにも寄らずに地元へ帰る。
お腹空いたし、とにかく早くお風呂に入りたい。
大きな欠伸をとりあえず片手で隠し、バスに乗る。
今日は本当に良いお天気だ。公園かどこか静かな場所でお昼寝でもしたい。
ぼーっとしていて、危なく降りそこなう所だったけど何とか意識を戻し無事に家に着いた。
鍵を開けると、家の中から甥っ子の光輝が突っ込んできた。
「いったいー、光輝!!」
「れなちゃん、ママがおこってるよ?」
はぁ?麗依ちゃんが?
「とにかく、人に突っ込んだら危ないでしょ。もう、やったらダメだからね!!」
光輝の頬っぺたを摘み、軽くお説教をしてから家に上がる。