キミがすき【気まぐれ更新】



「は?なんで姉貴の名前知ってんの!?」



フフッやっぱり面白い、中学生の頃にはもう冷静な人間に出来上がっていたのに、今はアタシが発する言葉に感情を表している。



制服のポケットの中で携帯が震える、大方「早く来い。」という由佳からの催促の電話に決まっている。



「梨伽、麗奈用事あるし先帰るね!!拓真さん、梨伽をよろしくお願いします。」



とだけ告げて、アタシは大倉学園を後にした。



携帯を取出し、由佳に電話をかける。



「あ、由佳?ゴメン、ちょっと用事あってさ。」



《ゴメンじゃないよー。いいから早く来て!!いつものとこ居るから。》



「はいはい、今から行くから。」



《待ってる!!》



ブツッと電話が切れた。



アタシたちの学校がある所。また戻らないといけないんじゃん。



バスに乗り、アタシは考えた。「カラオケって誰と?」。



アタシ、そこ聞いてなかった。他にもうちのクラスの人とかかな?



< 61 / 70 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop