俺様王子とキケンな契約!?
一条くんに目をやるとそこも女子たちに囲まれていた。
「なにぼーっとしてんの?タオル渡しておいでよ」
理沙があたしの背中を押す。
「…こ、こんな汚いタオル渡せないよ〜。それに…無視されたら…」
それこそ立ち直れない。
「あなたの白馬の王子はそんな人だと思ってるんだ?……ほんとはわかってるんでしょ、一条くんの優しさ。」
そ、そうだよね。
一条くんはそんな人じゃないってこと、あたしが一番知っている。
「……理沙、あたし行ってくる!」
そう言って、女子たちの群れに入ろうとしたけど……
その女子の群れから一条くんが出て来て、あたしに近づいて来た。
「……芽衣ちゃん。」
あたしの名を呼ぶ一条くん。
ビックリして思わず固まってしまう。
少し汗をかいて火照った頬とか
半袖の体操着の袖を肩まで幕仕上げる姿とか……一々かっこいい。
細い方の身体だと思ってたけど以外と筋肉がちゃんと綺麗についていて…男らしい。
「……芽衣ちゃん、?」