俺様王子とキケンな契約!?


「な、な、何で寝たふりしてたの!?」


どうしよ……すごく恥ずかしい。



「ふっ、ごめん…つい出来心。……まさか触ってくるとは思ってなかったけど」


そう言って零士くんは妖艶笑みを見せた。


「あ、……ご、ごごめんなさい。…な、なんて言うか、そ、その…つい!」



「じゃあさ……触ってもいい?」


頬に近づく綺麗なその手に
その透き通った声に

思わず震えた。



「……え、あ、あの……」


ドキドキが止まらなくてあたしはなぜか目を閉じた。



「……ふふっ、冗談だよ。また間に受けたね」



目をゆっくり開くと、そこにはイジワルく微笑んだ零士くん。



「なっ!……か、からかわないでよっ!」


「……だって、芽衣ちゃんいい反応するもん。」



なんて、優しく微笑むから

その笑みに射抜かれたように
もう何も言えなくなった。





< 130 / 470 >

この作品をシェア

pagetop