俺様王子とキケンな契約!?


離れていったその熱っぽい唇。

目の前には目を伏せる神矢くん。


キスされた。と理解するのに時間がかかった。



「……っな、何するのっ!?」


正直、頭がついていかずパニック状態。



「あたしのファーストキス……」



待って、さらっとあたしのファーストキスもっていかれちゃったの!?


しかもその相手が女ったらしの遊び人!?



「……お前がオレを煽るから悪い」



……煽る?



ポカーんとしているあたしを見て笑っている神矢くんは、さっきの切ないそうな瞳は消えバカじゃねぇのと言わんばかりの様子だ。



「さ、最低っ!!あたしのファーストキス返してよっ!!」


あたしは神矢くんの服を掴んで揺さぶった。


「そんなキスの一つや二つ減るもんじゃねぇだろ。」


なんて、神矢くんは笑っている。



もしかして、さっきの切ないそうな瞳にまた騙された!?


この前もこの切ないい瞳に騙されたんだった!!


我ながら、学習力がゼロだった。



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