俺様王子とキケンな契約!?
「……神矢くん酷いっ!ファーストキスは好きな人にあげるつもりだったのにっ!」
すると、神矢くんは黙り込んだ。
どうせ、古い考えの重い女だなんて思ってるんでしょ?
あたしだってね好きな人にあげたかったのにこれじゃあ全く……
「じゃあ、オレのこと好きになったら?」
その瞬間、あたしは固まった。
まさか、そんなセリフが飛び出してくるなんて思ってなかったから。
ってかそんなの……俺様すぎるっ!
「どうして神矢くんを好きにならなきゃいけないの!?こんなイジワルで自己中な人……」
あたしはそこで口を噤んだ。
目の前には怖いぐらい笑みを浮かべる神矢くんが。
目が笑ってませんよ……
「…イジワルで自己中ねぇ?」
ジリジリと距離を詰める神矢くん。
怖くなって目を閉じると……
ギュッと暖かいものに包まれた。