俺様王子とキケンな契約!?


「ふーん。白馬の王子様しか眼中にないって?」


隣のコートを見つめるあたしに理沙はそう言ってまたシュートを打ち始めた。



すると、チャイムが鳴り授業が終了した。




更衣室で制服に着替えて外に出ると、食堂へ向かうのかたくさんの人で溢れていた。


「あたし弁当忘れたんだよね〜食堂付き合って!」


そう言うと理沙はあたしの返事なんてお構いなしに手を引っ張って行く。



「ちょっと…!ヤダよあたし弁当あるから!」


また神矢くんに会ったらとんでもない。

あれから何事もなかったかのように神矢くんは振る舞うからあたしだけ意識しているみたいで嫌だ。


今朝だって神矢くんより先に家出てきたし……


要するに、あの事件?からまともに目を合わせて喋ってない。


だから、食堂なんて行ったら……



「何言ってんの?あたしが奢ってあげるから!ね?」


ワザとらしい笑みを向けた理沙に地獄とも言える食堂に連れていかれた。







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