俺様王子とキケンな契約!?


「ま、まさか〜そんなわけハハっ」


ダメだ。全く笑えない。


神矢くんはその端整な顔を引きつらせてあたしに迫ってきた。


そして、あたしの腕をギュッと掴むと



「相川、コイツ借りてく」


「ん、いいよ〜」


テーブルからあたしを連れ出した。



オイオイ、いいの?
可愛い可愛い親友だよ?

嘘でもそこは止めてよ……


助けてと、目で訴えても理沙は微笑んで
『キス』と口パクしてきた。


なんてヤツだ。



神矢くんはあたしの手を掴んで食堂を出るから周りの生徒は注目するばかり。


女子は耳をつんざくような声で叫んだりして……結局睨まれるのはあたしだった。


いやいや、どう考えてもこの男が悪いんじゃないっ!



無言のまま神矢くんは歩き続ける。


その後ろ姿から何かすごいオーラが出てるからそれがまた怖い。



そして、着いた場所はひと気のない体育館裏?


体育館裏ってあれだよね。


マンガでよくあるちょっと来なっ。って言われて殴られたりされるところだよね……(想像



これからあたしは何をされるのだろうか。

果たして生きて帰ることが出来るのだろうか。




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