俺様王子とキケンな契約!?
ひと気のない体育館裏。
お互い黙ったままですごく居心地悪い。
神矢くんは何考えてるかわかんないし
さっきのまだ怒ってる……!?
こんな誰もいないところで神矢くんと二人だなんてキケンというか怖い。
「……あたし理沙のとこ戻るね」
そう、神矢くんから背を向けて行こうとしたのに。
ギュッと腕を掴まれた。
不意にぶつかる目と目。
その神矢くんの熱を帯びたような瞳を見ていられずあたしは俯いた。
思わずこの前のキスを思い出して顔が赤くなる。
すると、あたしを優しく引き寄せて……
「…勝手に行くんじゃねぇよ」
口は笑っているのに目は全く笑っていない神矢くんはそう呟いた。
「……神矢く、ん?」
にっこり悪魔のような笑みを浮かべた神矢くんは顔を近づけその綺麗な指であたしの唇に触れた。
「……なに、意識してんの?」