俺様王子とキケンな契約!?
すると、そのうち女子たちは体育館裏周辺から消えて帰って行った。
ホっ、一安心。
なのに……
「…神矢くん離して?」
女子たちはもうどこかに行ってしまったというのに神矢くんは抱きしめる腕を離さない。
「…神矢くん?離してよ……」
「…ん、ヤダ。」
そ、そんな可愛く言われても……
神矢くんは離すどころかあたしの肩に頭をのせてきた。
「もう、授業始まるから……っ」
「ん…あとちょっと」
何だろこの感情は。
俺様でイジワルな神矢くんがどうしようもなく可愛く見える。
母性本能?わけわかんないけど……
気がついたら、神矢くんの綺麗な髪に触れていた。
「……何してんの、?」
伏せていた神矢くんの顔が今では目の前にあって心臓が止まりそうになった。