俺様王子とキケンな契約!?
何故かオレは腹立たしくて仕方がない。
「あ、オレ電話!」
慶樹はそう言うと何やら電話がかかってきたようで廊下の隅で喋っていた。
あの二人を見ていると、引き離したくて仕方ねぇ。
今、アイツが芽衣の前にいることでさえムカつく。
アイツ、オレに仕出かしたこと忘れてんじゃねぇだろうな。
オレは一生アイツを許さない。
「聖〜!合コン行かね?」
そのとき慶樹が申し訳なさそうに言った。
「は?合コン?…行くかアホ」
何でオレがあんなとこ行かなきゃなんねぇんだ。
「悪りぃ、聖が来るって言ったら可愛い女の子たち集まるって!一生のお願い!聖〜」
慶樹はまるで悲願するように顔の前で手を合わせた。
「……ッチ、しょーがねぇな。これでお前の頼みは一生聞かねぇから。」
「…聖〜ありがと〜」
相当嬉しかったのか飛びついて来る慶樹。
「キモい、離れろ。」
合コンなんて本当は行きたくねぇ。
でも、少しアイツらを忘れられるならいい。
そんな気持ちでオレは慶樹に連れられ合コンに行った。