俺様王子とキケンな契約!?
「神矢…聖くんだよね?何か想像と違うね……もっとチャラいうるさい人だと思った。」
チャラい…?
あのバカといるからってオレも同類にすんじゃねぇよ。
「今日は気分が乗らねぇだけ。」
そう言うと隣の女はオレをまじまじと見つめてきた。
綺麗な黒髪はゆるく毛先だけ巻かれていて
目元はぱっちりで澄んだ瞳、普通の女より少し長身で細い。
その容姿は無償に“昔のあの女”と似ていた。
すると、その女はオレの耳に顔を近づけた。
「ねぇ、聖くんもここつまんないんでしょ?二人で抜け出さない?」
ああ、そういうことか。
こんな清楚な容姿でそんなこと言うヤツもいんのな。
まあ、見た目で判断すんなってことか。
「慶樹、オレ抜けるわ。」
「はぁ?これからがお楽しみだろ?おい!聖待てよっ!」
慶樹の言葉を無視するとその女の手を掴んで店内から出た。
時計を見ると15時だった。
まだ、昼かよ。
すると、女がオレの手を引いた。
「ねぇ、クレープ食べない?」