俺様王子とキケンな契約!?
「単純に神矢くんはあたしのこと女だと思ってないよ。あの後もあたしだけが意識しちゃってさ」
本当、バカみたい。
「芽衣は自分に魅力ないと思ってる?」
グロスが綺麗に塗られた理沙の口がゆっくりと動いた。
そんなフェロモン出してる理沙に言われると尚更惨めになるんだが…
「残念だけどあるわけな……痛っ!」
何が起きたかと思えば理沙にデコピンされた。
「バカねぇ、芽衣は。そういう無自覚なところが黒王子も、あたしもイラつかせてんの!」
な、何でキレられる??
「まあ、とにかく黒王子にちゃんと聞きな。花火大会の夜のこと。じゃあ、あたしはもう行くから!」
化粧品をかばんに片付け始める理沙。
「ま、待ってよ!一人じゃ聞けないってば!理沙お願い着いてきて!」
「ったく、しょーがないわね。」
渋々了承を得てくれた理沙を連れて神矢くんのクラスに。
後ろのドアから覗いて見ると神矢くんは相変わらず女の子たちに囲まれていた。