俺様王子とキケンな契約!?
「慶樹、くん……」
恥ずかしながらもそう小さく言うと相馬くん、慶樹くんはまたにっこり笑って、
「芽衣ちゃん、ちょー可愛い。」
あたしを抱きしめた。
「へっ?…ちょ、ちょっと」
慌てふためいていると慶樹くんが小さく呟く。
「コレ、作戦だから。」
ふふっとまるで小悪魔のように慶樹くんは微笑む。
……作戦?何の?
その作戦が何なのか考えていると、すごいオーラをまとった影が近づいた。
「テメェら何やってんの。」
低くドスのきいた声が背後から聞こえた。
その声に恐る恐る振り返ると、端整な顔を歪めた神矢くんと呆れ返っている理沙の姿が。