俺様王子とキケンな契約!?
「お前、何やってんの」
お前、と言われあたしのことだと一瞬俯いたけど神矢くんは慶樹くんの胸ぐらを掴んでいた。
「何って、芽衣ちゃんをギューってしてただけだよ?」
慶樹くんは挑発的になって笑う。
すると、そんな慶樹くんに神矢くんは呆れて掴んでいた胸ぐらを離した。
「…どーせ、変な作戦でも考えてたんだろ。見え見えだアホ」
神矢くんも作戦って…?
「ッチ、昔から聖は鋭いよな〜」
神矢くんも慶樹くんも何の話してるの?
その場の状況がよくわからず、ぼーっとしていると理沙があたしの頭にコツンと拳をあてた。
「黒王子が妬くかどうか慶樹くんは芽衣を抱きしめたけど黒王子はビクともしなかったってわけ。わかる?」
ヤキモチ妬く?あたしに?神矢くんが?
「そんなの、あるわけないよ」
慶樹くんと言い合いをしている神矢くんを見て思った。
そんなのあるわけがない。