俺様王子とキケンな契約!?
「でもさ、でも!聖の声色酷いぐらい低かったしキレてたよなあれ!絶対妬いてたよな〜ははっ」
どんどん仏頂面になっていく神矢くんお構いなしに慶樹くんは大声で笑い出した。
「テメェ、ブッ殺す。」
キャッキャと騒ぐ慶樹くんは神矢くんに追いかけ回されていた。
何か二人楽しそう。
何だかんだ言って二人仲良いもんね。
だけど、そんな二人に痺れを切らしたのか理沙は廊下の壁を蹴った。
「良い加減にしてっ!あたしは時間割いてこんなバカやってるとこ見に来たわけじゃないの!」
苛立った理沙は神矢くんの前に仁王立ち。そしてあたしを見た。
「ほら、黒王子にちゃんと聞きなさいよ。」
え?……今ですか理沙さん。
こんなタイミングであのときの話をしろって言うの!?
それはいくらなんでも……
けれど、理沙の目は早くしろと訴えている。
ヤクザですか、あなたは。
しょうがない。
決意したとき、腕をグッと後ろに引っ張られた。