俺様王子とキケンな契約!?
熱っぽい瞳で見つめてくるから逸らすに逸らせなくなってしまった。
そんなあたしにそっと神矢くんは頬に手をおいた。
またその頬だけに神経が集中してしまいそう。
どんどんと近づくその距離にあたしはどうすることも出来ず、目をつぶると
「……痛っ!」
おでこをピンッと弾かれた。
「隙ありすぎだ、アホ。」
目を開けると、神矢くんはやれやれといった表情でソファーにもたれていた。
「デコピンしなくても……」
「オレを突き飛ばしてでも逃げればよかっただろ。」
……そうだけど。
出来なかったんだもん。
あんな風に見つめられたら…誰でも逃げられないよ。
「花火大会のアレ、嘘ついて悪かったな。」
神矢くんは少し罰が悪そうに微笑んだ。