俺様王子とキケンな契約!?
「……っ///」
慌てて顔を背けるも、その頬は神矢くんの両手によって逸らすことを許されなかった。
「なぁ、何で?」
そんな瞳であたしを見ないで。
何でって言われても、わかんないんだもん。
「じゃあ、逆に聞くけど神矢くんは何であの時あたしにキスしたの…」
あの時。
あのファーストキスは忘れもしない。
あたしにとっては最悪の思い出だから…
一瞬考える素振りを見せた神矢くんだったけど……
「そんなの、したかったから。それ以外ねぇだろ。」
なんて、答えが返ってきた。
「そ、それって相手が誰でもいいってこと?じゃあ神矢くんは何?キスしたいって思ったら誰にでもするの!?」
「ん〜、まあ、そんな感じ?」
ケロっと笑った神矢くんはそう言った。
やっぱりついていけない。
こんなチャラい男の考えてることがあたしには到底わからない。
わかりたくない。
誰でもキスしてる神矢くんなんて知ってたはずなのに。
今更、何ショック受けてるんだろ……