俺様王子とキケンな契約!?
「あ、あのっ!……っ」
引き止めたのは言いものの何て言えばいいのかわからない。
どうしよ……緊張して……
「……一条零士」
「……へっ?」
「俺の名前。一条零士(イチジョウレイジ)」
そう言ってまた、微笑む王子様。
「あ、あっ…あたしはほしの────…」
「星野……芽衣さん。でしょ?」
────ドキっ!
「……え?どうしてあたしの名前…」
苗字しか知らないはず……
「じゃあね、芽衣ちゃん。」
王子様はあたしの頭を優しく撫でると戻っていった。
あたしはそんな王子様、一条くんの後ろ姿を見つめていた。