俺様王子とキケンな契約!?



ハッと我に返る。


顔をあげるとクックと喉を鳴らして笑っている神矢くんが。




「しょうがねぇーな、一緒に入るか。」



ニヤリ、と不敵に微笑んだ神矢くんが迫ってくる。



「まっ!待って!ち、違うからっ!ぼ、ボーッとしてただけでっ!!」



あたしは慌ててクッションを盾に防御体制をとる。


すると、近づいてきた神矢くんは立ち止まり盾にしていたクッションをスッと取り上げた。



「アホ、言ったろ。お前は気にすんじゃねぇって。…オレがアイツと仲悪くてもお前は今まで通りアイツを好きでいていいんだから。」



なんて、言った神矢くんは呆れたように微笑んでいた。


でも、そんな瞳はどこか悲しそうにも見えた。



何で、何でよ。


何でそんな顔するの。



ほっとけなくなるよ……






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