俺様王子とキケンな契約!?
「理沙〜アイス奢るからこのあと課題手伝ってくれない?」
掃除が終わり、さぁ帰ろうというとき
あたしは理沙の鞄を掴んで引き止めた。
一瞬、考えた様子だった理沙だけど
「……ダーメ。あたし…このあと予定あるから。」
そう、少し俯いて言った。
「もしかして…例の男の人?」
そう聞くと、理沙はあからさまに頬を染めた。
「ち、違うわよっ!!…課題は黒王子にでも手伝ってもらえば!」
じゃあ! と言い残した理沙は慌てて教室から出て行った。
あんなに慌てるなんて珍しい…
理沙の恋愛事情なんて全然聞かないからな……
というか、あたしがただ相談相手にならないだけかもしれないけど。
「しょうがない。家帰ってやろっと。」
大量の課題を鞄に詰め込んで教室をあとにした。